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Shinsai Homestay

震災ホームステイ

震災ホームステイについて

「震災ホームステイ」は、2011 年3 月11 日に発生した東日本大震災で被災された方と、家または部屋を無償で提供してくださる方をマッチングしてまいりました。提供者やボランティアなど多くの方々に支えられて、 191 組 592 人を超える方々に住まいを提供いたしました。震災から半年がすぎ、公営住宅などに移動される方も多くなり、入居希望も少なくなってきた、9月11日をもって入居希望の受け付けおよびご提供の受け付けを終了いたしました。
「震災ホームステイ」は被災者支援の取り組みとして日本で初めての試みということもあり、多くのメディアに取り上げて頂きました。メディアをみての問い合わせもあり、結果としてより多くのマッチングに結び付きました。

現在は当時のサイトは閉鎖されていますが、国立国会図書館に情報が残されています。
warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9446855/www.shinsai-homestay.jp/ index.html

震災ホームステイ ウェブサイト

仕組みの説明

① 被災者がサイトに登録された物件を確認
② サイト運営者が諸々の条件を確認場合によっては現地にて面談※
③ 条件がまとまり次第入居

震災ホームステイは私を含めて、少人数のボランティアで行いました。当時は被災された皆様のために何かできないかと、いてもたってもいられず数人の仲間と共に見切り発車で開始しました。全くの手探りの状態から始めたので、マッチングが上手くいくかが不安でしたが、皆様から多くの物件をご提供いただき、最終的に提供受付 1567 件・入居希望受付614 件・マッチング決定 191 組 592 人となりました。住居をご提供頂きました皆様、活動を支援いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。
また蓄積したボランティアの知識につきましては、すべて公開させていただきます。

当時の仲間たち、ボランティアスタッフの皆様(敬称略)

東京事務局
橘民義 → 統括、被災地訪問(自治体への説明、チラシ配布)
齊藤 肇 → 被災地訪問(自治体への説明、チラシ配布)、マッチング電話かけ、被災者からのメール対応
横井祐二 → システムづくり、ウェブサイトの管理・運営、データ管理・分析、スタッフ・ボランティアの管理、マッチングのサポート、被災地訪問
菅源太郎 → メディア対応、電話対応、情報収集、マッチングのサポート、被災地訪問
亀山光恵・黒岩美枝子 → マッチング電話かけ・被災者からの電話やメールの対応、被災地訪問
窪田幸子 → マッチング電話かけ・被災者からの電話やメールの対応
短期のボランティア数人 → マッチングの電話かけ、横井さんのサポート
福澤智充 → 被災地での整体ボランティア
山本草介 → 被災地訪問、動画の撮影
菅典子 → 撮影動画の編集

仙台事務局
若松ゆういち → 被災地各県をまわり、役所や避難所でポスターを貼り、チラシ配り、被災者の方へマッチングの説明

【開設の経緯】
・3月11 日に発生した東日本大震災では、岩手・宮城・福島各県を中心に、地震やその後の津波によって多くの住宅が失われた。 その数は全壊・半壊だけで25 万軒近くに上る。

2011年3月11日、東日本大震災が発生、福島県、岩手県、宮城県を中心に数十万人の人が、地震とその後に続いた津波で被災され、住居が壊れたり流されたりして住むところを失われました。

私は、「被災者支援マッチングサイト『震災ホームステイ』」を立ち上げ、壊れた自宅や避難所で不安で不自由な生活しておられる方々に、仮設住宅などに入居できるまでの間、所有する空き部屋や空き家を無償で提供していただけないか全国に呼びかけ、被災した方と支援者の方の橋渡しをすることを考えました。

2011年3月16日、橘、源太郎が「震災ボランティア・NPOと政府の連携を考える会」に参加しました。

市民の側から政府に働きかけて開かれた会で、どのようにボランティア活動をするかが議論され、2日前に内閣総理大臣補佐官に任命され翌日にも被災地に入ろうとしている辻元清美さんと同行するボランティアを募るところまで話が進みました。

この会で、「この震災は被害の規模から、被災地を訪ねての支援には限界があり、被災者に移動してもらっての支援が必要ではないか」また同時に「報道で被災状況を知った多くの人々から、市町村などに寄付や物資の提供が相次いでいる」という発言を聞きました。そこで、このような被災者を支援したい意思を持つ全国の方々に、所有する空き部屋や空き家を無償で提供してもらい、その住まいを希望する被災者に橋渡しをするマッチングサイト「震災ホームステイ」を立ち上げることにしました。

3月17日に準備を開始しました。

3月19日に「被災者支援マッチングサイト 震災ホームステイ」を開設し、所有している空き部屋や空き家を無償で提供してほしいという呼びかけをはじめました。

3月23日には、入居希望者の受け付けを開始しました。

3月25日には初めてのマッチングが成立し、すぐに入居されました。

【登録・申込方法】

提供者の登録と入居希望者の申し込み方法
無償で空き部屋や空き家を提供してくださる方も、被災して入居を希望される方も、どちらもウェブサイトの登録画面で申し込みをしていただきました。パソコンを使えない方のために携帯電話でも登録できるようにしました。登録できない場合はメールでも、またインターネット環境のない方からはファックスや電話でも受け付けました。

提供物件
提供してくださる方には、住宅の状況をできるだけ詳しく入力していただきました。
一戸建てか集合住宅か、貸主との同居の有無、広さ、間取り、ペットの可・不可、喫煙の可・不可、提供できる期間、家族で入居できるか、単身用かなどを登録していただき、自由記述で、そのほかの条件も書き込んでいただきました。
そして、その情報を、氏名、詳しい番地、個人情報は除いて一覧表にし、ウェブサイトに公開しました。
提供者の多くの方が、建物や室内などの写真を送ってくださったので、入居希望者が住居を選ぶときたいへん参考になりました。
 
事務局では、受け付け順にTではじまる4桁の番号を付けてA4版の白い用紙に出力し、ファイルしていきました。

入居希望
入居を希望される方には、この一覧表から、地域や期間などの条件で検索して希望される住宅を3件まで選んでいただき、氏名、被災前の住所、現在いる場所、年代、性別、入居希望の人数、連絡方法などを登録していただきます。こちらにも自由記述の欄を設け、希望する条件などを詳しく書いていただきました。
事務局では、入居希望申込書はNではじまる4桁の番号を付け、黄緑の用紙に出力しました。
申込書が届いたら、その日のうちに電話をするようにしました。夜9時になってしまったこともありましたが、その日のうちの連絡は、被災者の方々に安心していただくことができ、事務局と信頼関係を結ぶ第一歩になりました。

マッチングの仕組み
まず、受付番号順に入居希望の方へ電話をかけ、申し込まれたご本人から被災状況や現在の滞在場所、家族構成などを詳しく聞き取り、申込書に書き込みました。つぎに、第一希望の提供者の方に電話をかけ、お名前などの個人情報は除いて、入居希望者を紹介します。提供者に了解していただけたら、入居希望者の方から提供者の方に電話をしてもらい、直接お話ししていただきました。
マッチング後は、当事者間で交渉していただくことを基本にし、事務局はサポートに徹しました。

マッチングが成立するまでの間、提供物件の用紙と入居希申込書をセットにして、クリアファイルで管理しました。一目で提供物件か入居希望申込書かがわかるように用紙の色を変えたことで、作業がやりやすくなりました。
また、事務局にホワイトボードを入れ、現在マッチング中の案件がスタッフやボランティア全員にわかるようにしました。成立したら消していくので、なかなか決まらない方も一目でわかります。
希望する住宅へのマッチングが成立しなかったときは、依頼があれば、登録されている住宅から再びマッチングをしました。

入居決定・覚書を交わす
入居が決まったというお知らせをいただいたら、書面による覚書を交わすようにお勧めしました。
入居された後も、何かあったらいつでも事務局に連絡してくださいと伝え、不都合なことや困りごとが発生したときも丁寧に対応するようにしました。実際に連絡があったのは数件だけでした。

提供数、入居希望数、マッチング数
無償提供は最終的に1,567件でした。マッチング決定数は191組(592人)です。
全都道府県からだけではなく、海外からの提供もありました。

提供者との同居(いわゆるホームステイ)は748件、別居は819件でした。
一方、被災した方々の希望はほとんどが別居の物件でした。
提供数は東京都が一番多く、埼玉県、千葉県、神奈川県を含む首都圏が半数を占めました。つづいて、愛知県、大阪府です。

被災した方々が入居を希望されたのは、福島県が7割を占め、つづいて宮城県です。できるだけ近いところにいたいと希望される方が多かったのですが、それに対して提供の数が足りませんでした。
入居が決まったうち7割が首都圏です。提供が多く選びやすかったことに加えて、仕事を探しやすいこともあったと思われます。家を流された方の中には、入居後数ヶ月でご夫婦ともに首都圏で仕事を探し、お子さんたちも転校手続きをして、目処がつくまではここで暮らしていくというご家族もいらっしゃいました。

都道府県別の提供数は以下
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9446855/www.shinsai-homestay.jp/data20110802.html

【被災地訪問】
3月28日〜 橘、齊藤、山本草介が、東京から車で被災地へ入り、役所などを回って、震災ホームステイの説明をし、避難所へ情報が届くようにお願いしました。

被災地の様子2:18(音声なし)多賀城市役所、松島の商店街、仙台港近く、
http://www.facebook.com/video/video.php?v=148480848551612&oid=208991262444391&comments/ index.html

被災地の役所に告知依頼 4:15(音声なし)仙台市若林区役所、塩竈市役所、
http://www.facebook.com/video/video.php?v=148481005218263&oid=208991262444391&comments/ index.html

橘 → もちろん避難所(体育館など)に直接行ってお願いしたのですが、役所を通してくれと言われました。それで役所を回って「震災ホームステイ」の紹介をして避難所に情報が届くようにお願いしました。(facebook)

被災地訪問 その2
4月4日〜 横井、菅 源太郎が被災地を訪問しました。
「どこの役所にも貼り出してある、被災者の方々のメモが強く印象に残った。自分が現在いるところを知らせ、家族の安否を尋ねる貼り紙。」横井さん

被災地訪問 その3
5月日 マッチング担当の亀山、黒岩、整体師の福澤が仙台のスタッフといっしょに被災地へ行きました。仙台市内の被災していない宿泊施設に泊まり、仙台事務局の若松さんの車に同乗させてもらって、避難所や役所、仮設住宅をまわりました。すでにポスターを貼ったり、チラシを配布している避難所へ行って、希望している方がいないか尋ねたり、ネット環境のない方からの相談を受けたりしました。福澤さんは1週間、仮設住宅に通って、希望する方に無償で整体をしました。

【メディア紹介一覧】
・3 月25 日 産経新聞
・3 月28 日 テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」
・3 月29 日 NHKニュース
・3 月29 日 読売新聞
・3 月30 日 朝日新聞
・4 月 1 日 毎日新聞
・4 月 2 日 フジテレビ「スーパーニュース」
・4 月 2 日 中日新聞
・4 月 6 日 NHK「こんにちはいっと6けん」
・4 月 8 日 テレビ東京「Eモーニング」
・4 月26 日 北海道新聞
・5 月10 日 NHK「Biz スポ」
・5 月31 日 産経新聞
・6 月 5 日 日本経済新聞
・7 月23 日 NHK「ニュース7」

【その他】
ある日、被災地の子どもたちに絵本を送る支援活動をしているという方からお電話が入りました。落合恵子さんが主催する子どもの本の専門店「クレヨンハウス」と、「子どもの文化普及協会」が共同企画として立ち上げたプロジェクト、「HUG&READ」の事務局からでした。震災ホームステイを通じて、被災地以外の場所で避難生活を始めているお子さんたちにも絵本を送りたいのでご協力いただけませんか、というたいへんうれしいお話しでした。
呼びかけに応じて、一般の方や出版社から寄贈された絵本や小学生向けの本は、42,000冊を超えているということでした。6月半ばにはすでに200件以上の避難所や学校に本を送られていました。落合さんは、震災のニュースを聞いたとき、これは子どもたちに対する精神的な支援がぜひとも必要だと感じ、すぐに準備に取りかかったということでした。震災ホームステイのボランティアやスタッフの中には、子どもたちに本の読み聞かせボランティアをしている人たちもいて、よろこんで協力させていただくことにしました。何冊でもお送りしますよと言われ、震災ホームステイでは、マッチングで入居された方々に電話をかけたり、メールを出したりして、絵本や児童書の需要がないかをお尋ねしました。
マッチングが成立した後のお話しを聞ける、いい機会にもなりました。お子さんがいなくても絵本を送ってほしいという方もいらっしゃいました。
事務局は、どんどん送られてくる、本がぎっしり詰まった段ボールでいっぱいになりました。大きな段ボールを開け、お子さんたちの年齢に合わせて希望される数の本を選び、発送するという作業はとてもたいへんでしたが、絵本や本がすきなボランティアにとっては、マッチングの合間の心やすらぐ楽しいひとときになりました。